近年、コロナ禍の影響などもあり、運動不足や筋力低下が深刻な問題となっています。
特に筋力の低下を放置していると、将来、誰かの手助けなしでは生活できない要介護者になる恐れもあるので、いくつになっても健康的で強い体を作るには、運動と食生活の改善が必要不可欠です。
そこで今回は、効率的に体づくりを行うための「食」にフォーカスして、体づくりのための食事のポイントや注意点などを詳しくご紹介します。
体づくりを効率的に行う食事ポイント
健康的で強い体をつくるための基本は、「適度な有酸素運動と筋トレ、規則正しい食習慣」です。
その上で、効率的に体づくりを行うためには、トレーニング効果を最大限に高める食事法を取り入れるのがおすすめです。
まずは、運動・トレーニング効果を最大限に高めるための3つの食事ポイントを見ていきましょう。
食事のタイミング
健康的な体をつくるには、有酸素運動や筋トレなどのトレーニングが必要不可欠ですが、それ以上に、体へ栄養補給をするタイミングも重要なポイントの一つです。
特に大事のが「運動前・運動中・運動後」の食事の摂り方です。
以下でそれぞれ詳しく見てみましょう。
■運動前は空腹状態を避ける
運動前は空腹状態を避けましょう。
空腹時は体の栄養が足りない状態なので、空腹のままトレーニングを行うと、筋肉の維持や修復に使われる栄養が運動するエネルギーに使われてしまい、効率よく体を鍛えられません。
せっかくのトレーニングも無駄になってしまうので、軽く食事をしてから運動を行いましょう。
ちなみに、運動前の食事はおにぎりや、バナナ、プロテインバーなど消化しやすく、胃腸の負担がかかりにくい食べ物を選ぶのがベストです。
■運動中はこまめな水分や糖分補給を
運動中は、トレーニングによって水分や糖分が消費されるので、こまめな水分補給や糖分補給が必要です。
特に夏場は、通常よりも多くの汗をかいて水分が失われがちなので、水分補給は忘れずに行いましょう。
■運動後は45分以内に食事で栄養補給をする
運動後の体は、エネルギーや栄養を大量に消費した状態なので、しっかりと栄養を補給することが大切です。
特に運動後45分以内は、筋肉へのアミノ酸輸送量が3倍にもアップする「ゴールデンタイム」と言われています。
そのため、効率よく栄養を届けて筋力をアップさせるためにも、運動後45分以内に食事を摂りましょう。
運動後の食事は、「タンパク質」を中心に摂取するのがおすすめです。
食事バランス
続いて、効率よく体づくりをするための食事バランスを見てみましょう。
効率よく筋肉を鍛えて、健康的な体をつくるには「グリコーゲン(糖質)」と「タンパク質」が必要不可欠です。
特に「筋肉を鍛える=タンパク質」と思っている方は多いので、トレーニング時はタンパク質ばかりに目が行きがちですが、糖質が不足していると、タンパク質を摂取してもエネルギー源として使われてしまうので、筋肉が付きにくくなります。
そのため、タンパク質ばかりに偏らないよう、バランス良く食事を摂ることが大切です。
主食となる炭水化物(糖質)、魚や肉などのタンパク質、野菜類、汁物といったいわゆる「一汁三菜」を基本に、タンパク質も糖質も不足しないよう、栄養バランスには十分気を付けましょう。
筋トレ前・後の食事
効率よく体づくりを行うための食事のポイント3つ目は、「筋トレ前・筋トレ後の食事の摂り方」です。
トレーニングの効果を最大限に高めて、効率よく体づくりを行うには、筋トレ前と筋トレ後両方とも必ず食事を摂りましょう。
■筋トレ前:筋肉の分解を防ぐためにおにぎりやバナナ、プロテインバーなどの軽食を取り入れる
■筋トレ後:運動後45分以内にタンパク質を中心とした食事を摂取する
食材「まごわやさしい」を摂る
また、効率よく体をつくるための食事の基本は「まごわやさしい」です。
聞いたことがある方もいるかもしれませんが、「まごわやさしい」というのは、「取り入れることで健康的な食生活を送ることができる食材の頭文字」のことです。
以下で「まごわやさしい」が表す食材をチェックしてみましょう。
「まごわやさしい」の食材一覧表
■「ま」:豆
まごわやさしいの「ま」は、豆類のことを表しています。大豆や、豆腐、納豆、油揚げや高野豆腐などを取り入れましょう。
■「ご」:ごま
「ご」は、ごまを表しています。この中にはアーモンドや栗、ピーナッツなども含まれるので、ごまをはじめ、ナッツ類なども取り入れましょう。
■「わ」:わかめ
「わ」はわかめなどの海藻類のことを表しています。わかめやひじき、昆布やもずくなどの海藻類を取り入れましょう。
■「や」:野菜
「まごわやさしい」の「わ」は野菜を表しています。野菜と一言にいってもたくさんの種類があるので、中でも色の濃い緑黄色野菜を積極的に取り入れるのがおすすめです。また、野菜の中には加熱すると栄養が損なわれるものもあるので、食材によって調理法も工夫しましょう。
■「さ」:魚
「さ」は魚のことを表しています。体づくりに特におすすめしたいのが、良質なタンパク質や脂質を豊富に含む青魚です。
■「し」:しいたけ
「し」はしいたけをはじめとした、キノコ類を表しています。キノコ類は食物繊維をたっぷりと含んでいるので、腸内環境の改善やダイエット効果も期待できます。
■「い」:いも
「まごわやさしい」の「い」はイモ類のことを表しています。イモ類には体を動かすための大事なエネルギー源となる糖質を含んでいるので、タンパク質と合わせて積極的に取りたい栄養の一つです。
これらの食材を万遍なく取り入れながら、バランスの取れた食生活を心掛けましょう。
【筋肉増強】体づくりに必要な栄養素
続いて、筋肉増強や筋力アップのために欠かせない4つの栄養素をご紹介します。
炭水化物
筋肉増強・筋力アップに欠かせないのが炭水化物です。
トレーニング時は炭水化物がエネルギー源として使われているので、運動強度が高くなれば高くなるほど、体内で消費される炭水化物の比率も上がります。
そのため、炭水化物が不足していると、筋肉を分解してエネルギー源に変えるため、せっかくのトレーニングも無駄になってしまいます。
炭水化物をしっかりと摂っておけば、体内のタンパク質分解を抑制できるので、強くてたくましい筋肉を作るためには、炭水化物をきちんと摂取しましょう。
たんぱく質
また、タンパク質も筋肉を増やすためには欠かせない栄養素の一つです。
タンパク質は筋肉の源となる大事な栄養素なので、毎日の食事で欠かさず取り入れましょう。
肉・魚類・大豆・乳製品などがおすすめです。
日々の食事だけでタンパク質を十分に摂取するのが難しい場合は、プロテインなども活用してみてください。
ビタミンB6
ビタミンB6も、筋力アップや筋肉増強には欠かせない栄養素です。
ビタミンB6には、タンパク質の代謝を促して筋肉を作る手助けをする働きがあるので、タンパク質と合わせて、ビタミンB6もしっかり摂取しましょう。
ビタミンB6は、レバーや鶏肉、カツオやピーマンなどに多く含まれます。
アミノ酸
アミノ酸も、筋肉をつくる上で欠かせない栄養素の一つです。
タンパク質を構成するアミノ酸は20種類ありますが、このうち体内で合成できない9種類の「必須アミノ酸」は食品から摂取する必要があります。
中でも、筋肉のエネルギー源となる必須アミノ酸は「バリン・ロイシン・イソロイシン」の3種類でこれらのアミノ酸を総称して「BCAA」と呼びます。
BCAAには、筋タンパク質分解の抑制やトレーニングパフォーマンスの維持、筋肉増強といった効果があるので、BCAAを多く含む肉類や魚類などを積極的に取り入れましょう。
【丈夫な骨】体づくりに必要な栄養素
健康的で強い体をつくるには、骨を丈夫にする栄養素も必要不可欠です。
続いて、丈夫な骨をつくるために欠かせない3つの栄養素を見ていきましょう。
カルシウム
カルシウムは骨を構成するのにもっとも重要な栄養素の一つです。
特に現代人の食生活では、カルシウムが不足しやすいので、カルシウムを含む食品を積極的に取り入れましょう。
牛乳、乳製品、小魚、大豆製品、さくらえびなどがおすすめです。
ビタミンD
ビタミンDは、腸でカルシウムの吸収を高める働きをしてくれるので、ビタミンDも丈夫な骨づくりには欠かせない存在です。
鮭などの魚をはじめ、キノコ類に多く含まれるので、毎日の食事に取り入れましょう。
また、ビタミンDは日光を浴びることでも作られます。
そのため、食生活の改善だけでなく、天気のいい日にお散歩をしたり、軽いウォーキングをしたりといった運動も行いましょう。
ビタミンK
ビタミンKは、骨になるタンパク質の働きを活性化して骨の形成を促してくれます。
納豆や春菊、ほうれん草などに多く含まれているので、カルシウム、ビタミンDと合わせてこれらの食品も積極的に取り入れましょう。
食事で体づくりをする際の注意点
続いて、食事で体づくりをする際の注意点をご紹介します。
栄養バランスが整った食事を摂る
食事で健康的な体づくりを行う際は、必ず「栄養バランスの整った食事」を心掛けることが大切です。
「筋肉をつけたいからタンパク質ばかり摂取する」
「体づくりと合わせてダイエットもしたいから糖質を制限する」
といった間違ったやり方や、偏った食生活では、体づくりどころか体調不良を引き起こしたり、逆効果になったりする可能性があるので、体づくりに必要な栄養素は食事から万遍なく摂取しましょう。
特に以下の5大栄養素は必ず摂取するようにしてください。
■体づくりに必要不可欠な5大栄養素
・炭水化物
・脂質
・タンパク質
・ビタミン
・ミネラル
1日のタンパク質摂取量の目安
筋肉を付けて健康的な体をつくるには、「タンパク質」が欠かせません。
とはいえ、1日どれくらいのタンパク質を摂取すればいいのでしょうか?
続いて、1日のタンパク質摂取目安量を男女別にご紹介します。
成人男性の場合
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、男性の1日のタンパク質摂取推奨量を以下の通りとしています。
年齢 |
摂取推奨量 |
18~29歳 |
65g |
30~49歳 |
65g |
50~64歳 |
65g |
65~74歳 |
60g |
75歳以上 |
60g |
また、タンパク質の摂取量上限は「摂取エネルギー量の20%まで」となっているので、摂り過ぎにも気を付けましょう。
タンパク質の過剰摂取は、肥満や腸内環境の乱れ、胃腸機能の低下に繋がる恐れがあるので、摂り過ぎはNGです。
成人女性の場合
一方で女性の、1日のタンパク質摂取推奨量は以下の通りです。
年齢 |
摂取推奨量 |
18~29歳 |
50g |
30~49歳 |
50g |
50~64歳 |
50g |
65~74歳 |
50g |
75歳以上 |
50g |
1日の総摂取カロリーや、運動量、トレーニングの強度に応じて必要量は異なりますが、体重1kgあたり約1.6gまでを目安として摂取しましょう。
運動している人の場合
また、日ごろから運動をしている人の場合は、1日に必要なタンパク質量が変わります。
■運動をほとんどしていない、軽く散歩する程度:体重1kgあたり0.8~1.0g
■軽めの筋トレや運動をしている:体重1kgあたり1.2~1.4g
■激しいトレーニングや運動をしている:体重1kgあたり1.6~1.7g
活レベルによって、1日に必要なタンパク質量が異なるので、運動強度に合わせた量を摂取しましょう。
食事で体づくりをする際によくある質問
続いて、食事による健康的な体づくりで、よくある質問をまとめました。
たんぱく質を摂るベストタイミングは?
タンパク質を摂取するベストタイミングは「トレーニング直後の30分」です。
運動後45分以内は、筋肉を作るのに最適なゴールデンタイムと言われているので、トレーニング直後~45分以内にタンパク質を摂取しましょう。
筋肉を増やすたんぱく質はどれがいい?
筋肉を増やすタンパク質には様々な種類がありますが、その中でもっとも最適なのが「牛乳などの乳製品に含まれるたんぱく質」です。
牛乳などの乳製品に含まれるたんぱく質には、BCAAと呼ばれる体内で合成できない必須アミノ酸が含まれています。
そのため、プロテインを取り入れる際も動物性タンパク質由来の「ホエイプロテイン」を選ぶようにしましょう。
食事制限をすべき?
体づくりを行う上では、食事制限はあまりおすすめできません。
シェイプアップやダイエットも兼ねて体づくりを行っている人は多いようですが、健康的で強い体を作るには、タンパク質だけでなく脂質や糖質といった栄養素も必要不可欠なので、食事制限によってこれらの栄養が不足すると、筋力が低下して逆効果になってしまいます。
そのため、過度な食事制限はNGです。あくまでも規則正しい食生活を基本に、運動でシェイプアップを目指しましょう。
プロテインに置き換えても良い?
プロテインはあくまでも栄養補助食品なので、食事代わりにするのはあまりおすすめしませんが、筋トレ前の補助食や間食として活用するのはアリです。
主食として置き換えると、1日に必要なエネルギーやその他の栄養が足りなくなる可能性があるので、「筋トレ前の補食」や「間食」「トレーニング後の栄養補給食」として取り入れましょう。
栄養が不足している場合はどうすべき?
食事だけで十分な栄養を摂取しきれない、バランスのいい食事を3食きっちり摂るのが難しいという場合は、プロテインバーなどの栄養補助食品を活用しましょう。
また、ささみや魚の缶詰なども手軽に食べられるのでおすすめです。
ダイエットにおすすめ「Soy Concept」プロテインバー
最後に、体づくりのサポートやダイエットにおすすめのプロテインバーをご紹介します。
今回おすすめするのは、Wellness Treeが手掛ける「Soy Concept」です。
「Soy Concept」は、アミノ酸スコア100の良質なタンパク質で作られた、大豆プロテインバーで、大豆たんぱく質をはじめ、大豆イソフラボンやビタミン、ミネラル、食物繊維といった栄養を豊富に含んでいます。
また、1本あたりのタンパク質含有量が37.8~39.6%と他のプロテインバーと比較しても高くいので、効率よくタンパク質を補給して筋肉づくりをサポートしてくれます。
味の種類も多く、アーモンド・ブラックセサミ・カカオの種類が用意されているので、飽きずに美味しく続けられるところも魅力の一つです。
筋トレ前後の栄養補給や、間食、栄養が足りないときの補食として、ぜひ「Soy Concept」を活用してみてください。
まとめ
今回は、効率的に体づくりを行うための「食」にフォーカスして、体づくりのための食事のポイントや注意点などを詳しくご紹介しました。
体づくりのための食生活改善でもっとも大事なポイントは、
・食事のタイミングを意識する
・栄養バランスのとれた食事を心掛ける
・筋トレ前後には食事を摂る
・トレーニング後45分以内にタンパク質を摂取する
・「まごわやさしい」の食材を取り入れる
の5つです。バランスの取れた食生活と、適度な運動・トレーニングをきちんと続けて健康的で強い体を手に入れましょう。